IPアドレスとIPプールの管理
IPアドレスのセットアップと管理は、メールの配信と送信者のレピュテーションを管理する上で極めて重要です。NTT CPaaSでは、以下の2種類のIPをサポートしています:
- 共有:NTT CPaaS によって提供され、完全に管理されています。これらについて、お客様によるカスタマイズ、グループ化、優先順位付けはできません。
- 専用:お客様のドメイン専用に割り当てられ、自由に構成可能です。
専用IP アドレスを使用すれば、トラフィックのニーズ (例えば、トランザクション用とプロモーション用など) に応じてそれらをプールにグループ分けし、送信時の優先順位を定義できます。
共有IPと専用IPの比較
共有IPと専用IPの違いについては、以下をご参照ください。
共有IP [#shared-ips-shared-vs-dedicated-ips]
共有IP IPアドレスは、NTT CPaaSによって事前にウォームアップされた状態で管理され、複数のクライアント間で共有されます。処理量が少ないか中程度の場合に適しており、手間のかからない迅速なセットアップが可能です。
主な利点:
- お客様のトラフィックは、NTT CPaaSの他の顧客と共有されているIPアドレスから送信されます。
- 共有IPアドレスは、事前にウォームアップされており、高い配信到達性を維持できるように監視されています。
- トラフィックの処理量が少ない、または中程度の場合に最適です。
- 購入や構成が不要で、セットアップも迅速に完了できます。
制約:
- お客様のレピュテーションは、同じIP上の他の送信者の影響を受けます。
- 配信到達性の調整に行使できる制御力が弱いです。
専用IP [#dedicated-ips-shared-vs-dedicated-ips]
専用IP は、お客様のアカウントまたはサブアカウント専用に割り当てられるアドレスです。専用IPアドレスは、大量のメール送信を行う場合、タイムリーな対応が求められるコミュニケーションである場合、あるいはブランドのレピュテーションやコンプライアンスが極めて重要な場合に最適です。
主な利点:
- 送信者のレピュテーションを完全に制御できます。
- お客様独自のウォームアップ戦略を取ることができます。
- メールボックスプロバイダーとのトラブルシューティングが容易になります。
次のような場合は、専用IPアドレスの導入をご検討ください::
- 毎日大量のメールを送信する場合 (例えば、100,000通以上のメール)。
- 送信するメールがタイムリーな対応が求められるものであるか、収益につながるもの (例えば、トランザクション用) である場合。
- コンプライアンスやブランディングの観点から、ドメインとIPアドレスの整合性が必要な場合。
IP戦略の選定基準
メール送信に専用IPアドレスと共有IPアドレスのどちらを使用するべきかについては、それぞれメリットとトレードオフがあります。特に専用IPアドレスを使用する場合は、トランザクション用のメールとプロモーション用のメールを区別しておくことがベストプラクティスの一つです。
- 配信到達性は重要な要素です: トランザクション用メール (注文確認やパスワードのリセット通知など) は、顧客から確実に受け取ることを期待されている種類のメールです。こうしたメッセージには専用IPアドレスを別途使用することで、顧客の受信トレイに確実に届くようになります。
- 受信トレイへの振り分けはレピュテーションに依存します: メールプロバイダーは、IPアドレス、送信ドメイン、メールのコンテンツに基づいて、送信者のレピュテーションを評価します。1つのIPアドレスやドメインで異なる種類のメールを混在させると、特に優先度の高いメッセージの配信到達性に影響が出る恐れがあります。
- 専用IPの方が管理の自由度は高いです: 専用IPアドレスを利用すれば、送信者のレピュテーションを完全に管理できます。専用IPは、大量のメールを送信する場合や用途別 にメールの送信を区分したい場合 (例えば、プロモーション用と領収書用でIPアドレスを分けたい場合など) に役立ちます。
- IPにはウォームアップが必要です: 専用IPを使用する場合は、送信量を徐々に増やしていく必要があります。インターネットサービスプロバイダーは、しばらく使用されていなかったIPアドレスから送信量が急激に増加したことを検知すると、そこから送られてくるメッセージを一時的にブロックする場合があります。
- 送信量が少ない場合は共有IPの方が適しています: メールをたまにしか送信しない場合や送信量が少ない場合は、共有IPの方が効率的である可能性が高いです。共有IPの場合、レピュテーションが共有されるため、ウォームアップを行わなくても維持しやすいですが、管理の自由度が高くないので、他の送信者の行動の影響を受けてしまう恐れがあります。
メールが常に受信トレイに確実に届くようにするには、IPのレピュテーションを高い状態で保つことが不可欠です。レピュテーションの追跡や管理には、送信者スコアやブロックリストのステータスといったメトリクスが有用です。
以下の表では、専用IPアドレスと共有IPアドレスのどちらを使用すべきかを、それぞれの主な長所と短所と併せてまとめています:
| 専用IP | 共有IP | |
|---|---|---|
| どの場合にどちらを選択するか | 毎月少なくとも10万通以上のメールを頻繁に (週に3回以上) 送信し、タイムリーの配信がビジネスにとって極めて重要な場合。 | 時折キャンペーンを送信する程度の場合、月間のメール送信数が10万通未満の場合、あるいはIPのウォームアップを行う時間がなく、すぐに送信を開始する必要がある場合。 |
| 長所 | IPのレピュテーションは、送信者の送信行動のみに基づいて決定されます。 | IPはすでにウォームアップされており、使用する準備ができています。 |
| 短所 | ボリュームにもよりますが、6〜8週間のウォームアップ期間が必要です。 | IPのレピュテーションは共有され、他のユーザーの行動の影響を受けます。 |
専用IPの購入・管理方法 を確認します。
お使いのアカウント専用のIPアドレスを購入して構成します。